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社内バイブコーディングコンテスト開催!Claude Codeと一緒に「めんどくさい」を解決するアプリを作ってみた。

生成AIは開発支援のシーンでも急速に発展を遂げ、「補助ツール」から「共同作業者」へと役割を広げつつあります。中でも、コーディングエージェントと自然言語で対話しながらコードを書く開発手法“バイブコーディング(Vibe Coding)”は、従来のシステム開発を革新する存在として注目されています。

とはいえ、こうした新しい技術ツールを、業務の合間に使ってみることから始め、現場業務で日常的に使いこなせるようになるまでには、長い道のりがあるのも事実です。
生成AIとともに進化する開発現場で、私たちが今、組織として学び・試す機会を逃すわけにはいきません。そこでKDLでは、社内の有志メンバーが中心となり、Anthropic(アンソロピック)社が提供する「Claude Code(クロードコード)」を活用した社内アプリ開発コンテストを実施しました。

【この記事を読むとわかること】
・Claude Codeを活用した“コードを書かない開発”の体験談
・実際に生まれた「めんどくさい」を解決するアプリのアイデア
・参加者の声から見えてきた、AI駆動開発で求められるスキル

コンテスト概要

【課題】
Claude Codeを使用し、日常生活で感じる「ちょっとした不便」や「こうなったらいいな」を解決するアプリ・ツールを開発する。

【ルール】
開発において、人間がコードを記述することは一切禁止
実装期間中1人あたり使える利用金額は$60まで。

【Claude Codeを使って実装できる期間】
7/14(月)~7/25(金)の2週間

【参加対象】
・参加対象エンジニア・非エンジニア問わず、Claude Codeを使ってみたい、使えるようになりたい人
・実装完了後に実施する共有会でナレッジを共有できる人

【その他】
・事前にClaude Codeのハンズオンを1回実施
・質問やお役立ち情報、Tipsなどは随時共有

成果紹介

2週間の実装期間を経て、実装された多種多様なアプリやツールは12個。各参加者が作ったアプリの紹介動画を共有・評価し合いました。中には想定していた機能やデザインが実現まで至らなかったケースもありました。


退院支援計画書​作成支援アプリ
元医療従事者エンジニア考案、作成に手間がかかる退院支援計画書の下書きを作成してくれるアプリ

定型メール自動作成ツール
ビジネスの場でよく使う「日程調整・謝罪・お礼」といったメールを、CLIベースで、宛先・目的に応じた自然な文面を自動で作成・表示できるアプリ

API開発支援ツール
JSONスキーマを読み込むと、自動でその内容に合った“入力のひな形(デフォルトスニペット)”を作ってくれるツール

ビデオオートトリミングツール
(全社公開する)動画から無音区間を自動検出・カット・文字おこしまでできるツール

カフェイン、水分摂取管理アプリ
コーヒー好きエンジニア考案、自分の1日のカフェイン・水分の摂取量を管理記録するアプリ

書籍検索・読書管理アプリ
書籍を自然言語で検索でき、読書リストへの追加や著者の詳細、書籍購入リンク機能を持つアプリ

セキュリティ診断予約システム
現在フォーム申請による社内セキュリティ診断予約をカレンダー上で申請・可視化できるようにしたアプリ

請求書再発行申請システム
行政に提出する請求書の再発行が申請できるシステム

DBMLを使ったドキュメント駆動開発ツール
DBML(Database Markup Language)で記述したデータベース設計情報をもとに、MySQLに自動反映させ、設計書と実装の「食い違い」をなくせる仕組み

投票の結果、次の3作品が支持を集め、受賞となりました。

【一番面白いと感じたアプリ(2作品が受賞)】

開発者向けプロンプト入力支援アプリ

開発者向け 効果的な実装用のプロンプトを生成するアプリ
「実用的であり、プロンプトエンジニアリング力が低い人でも効果的にLLMを制御できる」
「プロンプトの作成をLLMに考えてもらう観点がとても面白かった」
といった実践的なアイデアに対する評価の声が集まりました。

動きだし支援アプリ「動きダッシュ」

やる気が出ないとき、最初の「まずやってみる」を半強制的に引き出すアプリ。
「ただ作るだけでなく、心理学の知見を盛り込んでいるあたりが良かった。プログラム作るだけ、にとどまらなかった点が良い」
「罰金がシステムに入ってるアイデアが面白いと感じた。」
独創的なアイデアが支持されました。

 【Claude Codeの使い方で一番学びになった発表】 

トイル削減支援アプリ

「手作業で繰り返していた開発まわりの雑務(トイル)」を自動で処理してくれるアプリ。
「Claude Code単体だけでなくSuperClaudeを活用していた使い方が興味深かった」
「claude.mdに関する解説や発表内容にたくさんのTipsが盛り込まれていた」
といった点が評価に繋がりました。

得られた学び

制作物の提出・審査期間を経て、本イベントで得られたナレッジを共有する会を実施。参加者のリアルな学びや気づきが数多く共有されました。

  1. Claude Codeを使ってよかった点

    Claude Codeはツールとして前評判も高く、実際にその期待値に応える成果が得られただけでなく、副次的な効果も確認できました。ポイントは3つありました。

    ・とにかく速い
    多くの参加者から、人が手を動かさなくても、“欲しい機能がそれっぽい形のもの”としてどんどんできていく、という驚きの声が聞かれました。

    ・仕様を意識するようになる
    手を動かさない分、AIに仕様を正確に伝えるための試行錯誤が必要で、その過程で設計・仕様の重要性を改めて意識できた、という声も多くの共感を得ていました。

    ・試作品レベルなら誰でも作れるようになる
    Claude Codeへの慣れは必要ではあるものの、従来であればエンジニアに依頼して一定の時間を要していたものが、自分で“まず作ってみる”という方法も選択肢になり得ることを実感できた参加者が多くいました。
  2. バイブコーディング失敗談

    参加者の多くが、思い通りにいかなかった場面も経験していて、以下のような傾向がありました。

    ・UIや細部の仕上げでの行き詰まり
    AIが自動生成したコードの中で、意図せず崩れたり、バグが起きたりする場面で修正が難航。また、複雑な処理についても、思い通りにいかず、想定していたアイデアや機能を十分に実装に移すことができなかったといった声がよく聞かれました。

    ・プロンプトの設計ミス
    部分的な指示だけを与えると、既存の機能が上書き・削除されてしまうなど、仕様の曖昧さが混乱のもとになるケースが多発。作業開始からやり直したというケースも見られました。

    ・思考停止状態になりやすい
    AI任せにしてしまい、 “ブラックボックス化”によって開発の全体像が把握できなくなり困ったという声も。

こうした気づきを通じて、「AIに投げる前の要件整理力」「結果を正しく読み解き判断する力(コードが書けなくても読み解ける力は必要)」「他のLLMも適材適所で使い分けるリテラシー」が、今後のコーディングに欠かせないスキルだという共通認識が生まれました。
また、「お客様のニーズの本質を汲み取り、素早くアウトプットに落とし込む力」は、エンジニア・非エンジニアを問わず、普遍的に求められる能力として意見が一致しました。

企画者の振り返り

今回は、社員一人ひとりの自由な発想を引き出しやすくする方法として、コンテスト形式を採用しました。従来であれば「自分ではアプリが作れないから…」と諦めていたアイデアも、AIを活用することで気軽に形にできる。そんな体験のきっかけになればと考えました。

提出されたアプリや発表内容はそれぞれ個性豊かで面白く、発表用の動画作成にも他の生成AIを利用されているのを見て、楽しみながら学ぶ機会となったことが伝わってきました。
部署も日々の業務も違う社内メンバーが参加しましたが、本イベントの体験を通じ「生成AIと協働する上で、求められる力が変わってきている」ということを認識合わせできた成果も大きいと感じます。

まとめ:生成AIを「使える」組織から、「活かしきる」組織へ

今回の社内コンテストは、単なる技術の習得やお試しではなく、「生成AI時代に必要な力とは何か?」を模索するいい機会となりました。
Claude Codeのようなツールによって開発のハードルが大きく下がり、今後求められるのは発想力・設計力・対話力といった、より本質的なスキルです。
AIを「使える」だけでなく、「活かしきる、使いこなせる」人材が育つ取り組みを今後も探究していきたいと思います。

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